2022年 第22回デイリースポーツ杯

  • 予選ラウンド2022年5月11/14/15日、決勝5月29日
  • 徳島県鳴門市堂浦、内海(ウチノウミ)、斎藤渡船
  • 主催:全日本チヌ釣連盟
  • 後援(順不同):デイリースポーツ新聞社、サンテレビジョン(ビッグフィッシング)、斎藤渡船、マルキュー、黒鯛工房、押江込蔵、S's Tool、TS Modern、伊勢志摩チヌ釣り研究会、近畿チヌ釣り研究会、Hunt Japan、KEEP TRIBE、京都チヌ釣り研究会
  • 参加選手数:59名

総評

予選3日間の釣果は1日目が32匹、2日目が8匹、3日目が18匹で合計58匹、そして、決勝戦での釣果は14匹でした。ちなみに前回(2019年)は予選の総匹数が67、決勝の総匹数が22でした。今年は特に予選の二日目と決勝戦の釣果が伸びませんでした。釣果の変動は色々な要因が考えられますが、自然環境要因を除けば参加選手の技術の向上と進化、釣場への順応レベルの深化、飼いつけの努力を含めた渡船店による釣場の管理の向上等の要素があいまって結果(釣果)につながるのだと思います。参加選手の殆どがリピーターであり、この点からも釣場に特化した釣り技術が向上していることは明らかです。特に、開催場所である徳島県鳴門市堂浦の筏の特徴として土ベースのダンゴを使用すること、そして、近年、エイの悪影響が大きいことが挙げられます。土のダンゴは他の釣場ではほとんど使われておらず、初めて使う人には少しやっかいです。エイの影響は渡船店の努力で改善は見られるものの、その要因が釣り人が使う集魚材によるものと考えられ、完全に排除するのは難しい状況です。筏のチヌ釣りは飼いつけの釣であり、前日の釣り人のマキエに寄っているチヌを釣るという要素が強いのですが、それはエイの影響も同じであり、前日のマキエに寄ったエイのおかげでチヌが釣れないということは起こりえます。ここが難しいところです。そんなことも考えながら釣りを組み立てる。色々と考えさせてくれる大会です。優勝の前田選手、準優勝の三木選手そして第3位の岡本選手は全員、斎藤渡船をホームグランドとしています。従って、使うダンゴは斎藤渡船が用意する土と粗挽きサナギだけのシンプルなダンゴです。堂浦の常連の釣り人は船頭のアドバイスもあって土に粗挽きサナギだけを混ぜたシンプルなダンゴを使用します。堂浦のチヌはこのシンプルなダンゴで飼いつけられているので、これがベストのダンゴと言えます。逆に、余分な混ぜ物を入れると普段のダンゴと違うのでチヌが興味を示さない、あるいは、エイが寄って逆効果となります。この辺のことをもう少し深く考えて釣り方を進化させること、ここが重要なポイントだと思います。

女性専用筏を導入して4年がたちました。今年は2名の女性選手が女性専用筏に乗り、そのうちの一人が予選を突破しました。来年以降も女性専用筏を設定しますので、さらに多くの女性アングラーに参加していただけることを願っています。

全日本チヌ釣連盟は25cm以上の真チヌとキビレチヌを対象としているので、デイリースポーツ杯においても25cmの制限はあるのですが、今年は予選に限り、25cm以上のチヌが揃わない場合に25cm未満のチヌも考慮して順位と予選突破者を決めることとしました。

優勝した前田選手は斎藤渡船親睦会の会長を務め、斎藤渡船のカセの釣大会「前田杯」を主催するなど、釣り場への貢献度と精通度は多大なものがあり、そして、特に小鳴門海峡の激流のカセ釣りを得意とする名手であります。今回の優勝は実力通りの結果と言えます。

デイリースポーツ杯は1999年に始まり、今年で22回を数えます。チヌかかり釣りの大会として歴史の重みを感じさせる存在となっています。全日本チヌ釣連盟は所属各クラブのクラブ員と、そして、一般参加のチヌマニアのみなさんの交流の場として、そして、チヌ釣技術向上の場として、これからもデイリースポーツ杯を開催していきます。
協賛・後援をいただきました各社、各団体に対してお礼を申し上げます。
大会の模様は当日現地取材によるレポートが6月2日のデイリースポーツ紙に掲載されました。さらに6月9日のサンテレビ「ビッグフィッシング」において決勝戦の模様が放映されます。
最後に、参加いただきました全59名の選手に心からお礼を申しあげます。来年も是非、リピートしていただき、デイリースポーツ杯を盛り上げていただけましたら幸いです。

予選結果

予選は5/10、5/13、5/14の3日間開催されました。参加者はいずれかの日にエントリーし、各日上位6名が決勝進出となります。

最終結果

決勝は5/29日に開催されました。優勝は前田選手です。

大会の様子